フレンドショアリングとは、地政学的・政治的に信頼できる国や同盟国との間でサプライチェーンを再構築する考え方になります。
- 単なる「安い国」ではなく長期的な安定性・ルール・価値観が重視されます。
- サプライチェーン再編が続く中で「フレンドショアリング(Friend-shoring)」
という言葉を耳にする機会が増えていますが、単なるコスト削減や分散ではなく
“信頼できる国・地域”との経済関係が重視され始めているという形になります。 - 本記事では
- フレンドショアリングの考え方
- ニアショアリングとの関係
- なぜメキシコが注目されているのか
を整理します。
→フレンドショアリングに関する防衛機については下記の記事にても説明されています。
(引用元:JETRO)
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2023/0801/72a1a12c6d7f1b3e.html
なぜこの概念が生まれたのか
- パンデミック
- 米中対立
- 制裁・輸出規制
- 地政学リスクの顕在化
「中国+1」では不十分になった理由
コスト分散だけではリスクは下がらない
- 中国依存を下げても同じような政治・制度リスクを抱える国では意味が薄いと考えらるようにりました。
「どこに移すか」より「誰と組むか」
- 法制度の安定が重視される傾向になっています。
- 通商協定があり、取引メリットが大きい国が注目されるようになり、政治関係も悪くない国であれば企業活動の予測も比較的可能になり、フレンドショアリングによってリスクを下げられるという視点もございます。
フレンドショアリングとニアショアリングの関係
フレンドショアリングは「思想」
フレンドショアリングとは「国家・政策・戦略レベルの考え方」であり、グローバル経済の再設計思想して認識でいただければと存じます。
ニアショアリングは「実装手段」
それに比べてニアショアリングとはその思想を「地理的に近い国への業務移転」や「時差・物流・コミュニケーションの最適化」という形で実装していくための手段としての概念という形になります。
→ニアショアリングとは?に関する記事はこちら
両者は競合ではなく補完関係
- フレンドショアリング
→ どの国と組むか - ニアショアリング
→ どう実行するか
なぜメキシコがフレンドショアリング先として選ばれているのか
米国との制度的な結びつき(USMCA)
- 自由貿易協定
- ルールの透明性
- 長期的な予測可能性
地理・時差・人材という現実的要因
- 米国との近接性
- 同一タイムゾーン
- バイリンガル人材
製造だけでなくバックオフィスにも波及
最近では、製造に関するニアショアリングを終えて10年以上たち、先進国の人件費や物価が上昇し続けると同時に、次はバックオフィス業務のニアショアリングが注目されています。具体的には下記のような業務です。
- 会計
- 人事
- IT
- 管理業務
→製造は第一波、バックオフィスは第二波というような流れになりつつあるという形になります。
フレンドショアリングがバックオフィス・SSCに与える影響
なぜバックオフィスも移転対象になるのか
先ほども述べたように、先進国では物価上昇及び人件費高騰が発生しており、さらに人材不足の影響で人件費が高いにも関わらず、さらに給料を支払わないと人が集まらないという事態が起こっています。オフショアリングの実行には管理コスト増大が伴い、その国との関係も良くない場合は政治的な問題も起こるリスクを抱えています。そして製造機能の次は政治的にも仲の悪くない国へのバックオフィス機能をニアショアリングすることでより管理コストや人件費を抑える影響が期待されています。
製造機能と違い、バックオフィス業務移転が失敗しやすい理由
- 移転先国の人事・労務の前提の誤認しているため
- 管理・統制の設計不足により管理コストが想定より増大する
- 業務の属人性が強く、業務を委託できない
まとめ:フレンドショアリング時代に企業が考えるべきこと
- フレンドショアリングは一時的な流行ではなくこれからさらに加速していくと考えられます。
- ニアショアリングはコスト削減ではなくすべてを加味した戦略判断です。
- メキシコは有力な選択肢だが設計を誤ると逆に人件費や管理コストがむしろ増えてしまうので、設計が大事になります。


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