メキシコで働いていると、UMAという言葉を耳にすることがあります。今回の記事では「UMAとは一体何であるか」「なぜUMAが企業にとってチェックしておくべきものであるか」ということについて説明をさせていただきます。
はじめに:UMA とは?
UMAとは、スペイン語でLa Unidad de Medida y Actualizaciónと呼ばれるものであり、直訳では「測定・更新単位」という意味になります。メキシコにおいて2016年から施行されているペソ建ての経済指標であり、各種義務(罰金、税金、INFONAVITのローン、行政手続き)といった金額を算出するために使用されています。そして、重要なことは最低賃金の引き上げによる税負担の過度な増加を防ぐため、最低賃金に代わるものとして導入され、インフレ率に応じて毎年調整されるということになります。
なぜUMAという基準が存在するのか
もともと、メキシコでは最低賃金(Salario Mínimo)が罰金や社会保険の基準でした。
しかしそこで、時間が経つにつれて問題が発生したのです。その問題とは、最低賃金を上げると罰金・税金・社会保険負担も連動して増えてしまうということです。ご存じのように世界はインフレが進んでおり、それに伴い最低賃金の改定も行わなければいけない状況となってきています。最低賃金と罰金や社会保険負担等が連動してしまうと経済政策がやりづらいという理由から、2016年にUMAが導入されました。
メキシコ財務省のページでもそのように説明がされています。
UMAの基本構造
UMAには3種類あります:
- 日額(Diaria)
- 月額(Mensual)
- 年額(Anual)
例(イメージ):
- 日額:約100 MXN前後(※毎年更新)
- 月額:日額 × 30.4
毎年インフレに応じて更新
下記は直近3年分の推移となっております。(引用元:メキシコ国立統計地理研究所より)

UMAが使われる場面
① 社会保障(IMSS)
- 保険料の上限・下限計算に使用
- SBC(給与基礎額)との関係あり
② Infonavit
- 住宅ローン・拠出額の基準
- 借入額・返済額に影響
③ 罰金・行政ペナルティ
- SATや労働法違反の罰金
- 「〇〇UMA」「UMAの〇倍」という形で規定される
④ 福利厚生・労働法関連
- 一部の給付の上限
- 非課税枠の計算
- 労働関連の補償額
最低賃金との違い
| 項目 | UMA | 最低賃金 |
|---|---|---|
| 目的 | 法的及び経済的目的 | 労働者の最低報酬 |
| 政策影響 | 受けにくい | 政策で上がる |
| 用途 | 税・罰金・社会保障 | 給与 |
最後に
UMAを理解するということはメキシコの経済的な動きがわかるだけではなく、節税や経営的な部分で役立たせることができます。最低賃金と混同してしまう可能性があるかとは存じますが、そもそもの目的、使用用途が違うと認識しておくと上手く活用できるようになると思います。


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